てんごのあんぶれ

以前は教育テレビの語学番組と言えば、堅い雰囲気で言葉を覚えることに重きを置くのが相場でした。それがいつしか出演者がカラフルになり、その人達のキャラを全面に出した、親しみやすさを重視する番組になりました。去年からは、なんとペナルティドイツ語会話に登場。そして、今年4月からの吉本枠は笑い飯スペイン語会話です。Hola!

スペイン語会話』は、大まかに分けると、「トニの冒険」というスキットを見て、大事なフレーズとその文法の勉強をするコーナーとスペイン語圏の文化を知るコーナーの2本立て。笑い飯はスキットに基づいた勉強のコーナーに出ています。あの笑い飯が「後について発音しましょう」と言われて真顔でフレーズを繰り返したり、明らかに台本どおりな「つまりそれは××ということですね?」という予定調和のセリフを吐いたりするんですから、それだけでもちょっと面白い。その他に笑い飯はその日のフレーズを使って漫才をするんですが、これが最近クセ者でして。あろうことか、先生役で登場する大岩功先生をジョークにするような内容が入ってきてるんですね〜。

普通、こういう語学番組の出演者同士の関係って、お互い最後まで手探り状態な感じですが、その流れを笑い飯が見事に打ち破ってしまいました。大岩先生と、ネイティブスピーカーとして登場するベゴーニャ・ビジャマリンさん(ビジャマリンって言うんだ、知らなかった…)は東京での笑い飯のライブにも来ているそうなので、それなりに親しい間柄だと思うのですが、ともすれば悪乗りと言われかねないことをよくぞ教育テレビで…。放送する方も放送する方だ(笑)。今回はタクシーの運転手とお客という設定での漫才でしたが、哲夫さんにいたっては「アンタを乗せなければ、もう帰れるのに…。家で奥さんと良いことしたいねん」的なことまで言ってましたけど。こういうノリが狙いだったのか、教育テレビ。だから笑い飯のほうが選ばれることになったわけ?

このごろは笑い飯トランジスタラジオくんともリンクし始めていて、この間も大岩先生の話が出てましたね。いろいろな大学で講座を持ち、法廷通訳もやってらっしゃる大岩先生なのに、笑い飯にかかるとひとたまりもありませんな。

加速する一方の『スペイン語会話』。ファンにとっては毎回お楽しみですが、さて、勉強のためだけに見ている人はどれだけいるのやら…(笑)。見逃した方、再放送は火曜日午前6時からですぞ。あ、本放送は毎週木曜日午後11時半からです。