Who knows?

それにしても、昨日の試合はすごかった〜。おそらく注目されていたのは、ベッカム率いるイングランドパラグアイと戦った試合や、南米の強豪・アルゼンチンがコートジボワールと対戦したゲームだったと思うけど、私が思わず入り込んじゃったのは、もう1つの試合、トリニダード・トバゴスウェーデンでした。

トリニダード・トバゴはワールドカップ出場の挑戦を始めて、40年目にして初の本大会出場を勝ち取ったカリブ海の小国。有名な選手といえば、イングランドマンチェスター・ユナイテッドに所属していたドワイト・ヨークぐらいです。対するスウェーデンは、前回大会では「死のグループ」と呼ばれたアルゼンチン、イングランド、ナイジェリアと同じグループで勝ち残ったチーム。過去には準優勝、3位という実績もあります。そんなわけで、試合前はスウェーデンが大量得点で勝つと思われていました。

ところが、試合は思わぬ展開に。序盤からスウェーデンが優勢だったものの、時間が進むにつれてトリニダード・トバゴもチャンスメイク。得点する雰囲気すら感じさせます。そして前半の45分を戦って、なんとスコアは0対0。スウェーデンには意外な、トリニダード・トバゴには もしかしたら勝利も…と思うような形でハーフタイムを迎えます。

そして後半に入ると、開始から1分も経たないうちにトリニダード・トバゴの選手に2枚目のイエローカード。これで退場となり、1人少ない人数で戦うことになってしまいます。このことで緊張感が途切れてしまうかと思われましたが、ここからのトリニダード・トバゴはすごかった。ゴール前まで迫るスウェーデンに対し、全員がすばらしいプレーでシュートを跳ね返し、決定的な場面もキーパーがスーパーセーブ。得点を許しません。スウェーデンの方は、何度もチャンスがありながら相手に阻まれたり、せっかくのクロスが中の選手に合わなかったりして得点に結びつけることができず。結局、運も味方につけたトリニダード・トバゴスウェーデンスコアレスドローに持ち込んじゃったのでした。

たぶん、この試合を見ていた世界中の人たちのうち、スウェーデンに縁のない人はみんな、知らず知らずのうちにトリニダード・トバゴを応援していたんじゃないでしょうか。とっくに眠気に襲われていた私も思わずちゃんと見ちゃったし、最後の方は心の中でトリニダード・トバゴの勝ち点1奪取を祈っていました。サッカーもワールドカップも「何が起こるか分からない」と言われるけど、この試合はまさにそれを具現化した一戦でした。ああ、面白かった…。