あなたの気持ちが読みきれないもどかしさ

さて、遅くなりましたが『M-1』3回戦初日@東京について。2日目はコチラ、3日目はコチラ、さらに大阪3回戦2日目はコチラね。

M-1グランプリ2006 3回戦第1回』(ルミネtheよしもと

いよいよ東京も3回戦。例年以上の激戦をくぐり抜けたコンビから、この日は42組が出場。12組が準決勝への切符を手にしました。

前にも書いたとおり、この日もアタクシ的残念だったで賞のコンビが何組かいました。その1組がラヴドライブ。今年はコンビの一方または両方が外国人という出場者がかなりいましたが、ラヴドライブはハーフのコンビ。見た目が外国人であるがゆえのいらだちを漫才にしていて、これまで見た外国人系コンビでは一番面白かったです。ただ、外国人芸人さんって大概自虐ネタとか、キレ芸的な感じで落ち着いちゃってるけど、その辺はどうなんでしょうかね。準決勝に進む上では期待感の部分でちょっと損をしている気がします。あとはLLRが力を出し切れなかった感があり、本当にもったいなかった。何なら先週、ルミネtheよしもとで見た漫才の方がずっと面白かったぐらいで。力がありそうなだけに残念でした。バッドボーイズも個人的には結構好きでしたけどね。清人さんの「お前の中の狼が目を覚ました」のセリフは大好きだし、「ピンになったら新喜劇に入る」はリアル感が漂ってました(苦笑)。舞台もルミネなだけにね。今年がラストチャンスだったそうですが、思い通りの結果とはなりませんでした(※追記※バッドボーイズは3回戦の全日程終了後、5番6番とともに追加合格になりました)。

他には出演順のせいで、キャラがかぶってしまったコンビもいて、そこはちょっとかわいそうでしたね。例えば、クールポコとBLUE RIVERの男祭り系な感じとか、トラベルチャンスと360°モンキーズの野球ネタとか。なかなか独自色を出すのは難しそうです。あとは、エンタの神様』に出演した芸人さんも何組かいましたが(この辺りは東京予選らしいところですね)、テレビと舞台の見せ方の違いを感じました。テレビならカメラが寄ってくれたり、動きをつけてくれたりしてインパクトを残せるけど、舞台はすべて自力だものねぇ…。そんなところも実際見てみなければ分からないもんですね。

逆に合格者の中では、前にも書いたとおり、パンクブーブーポテト少年団には、こんなに圧倒的だったっけ?と若干の感動すら覚えたほど。パンクブーブーのネタは野球部にスカウトされる話。たまたま転がってきたボールを投げ返すと、そのすごさに「君、野球部に入らないか?」と声をかけられる、というわりとベタな設定での漫才でしたが、ボケのリズムが変わるところがあったりもして、とても面白く仕上がっていました。ポテト少年団は刑事になりたいというネタで、「あの人、ヤクザの女だってよ」という最初の客いじりのセリフが随所に登場。中谷さんの大げさな表情と合わせて、これが最後までうまく効いてました。

繰り返し同じボケを入れたネタとしては、ライセンスもグー。藤原さんが丁寧な接客をやって見せるのだけど、どの店でも必ず厨房係が顔を出してきます。それが厨房などあろうはずのない本屋だとしても(苦笑)。「絶対アイツが出てくる」と分かっているのに、やっぱり笑わされてしまうんだなあ、これが。うまいんだなあ、これが。他には髭男爵も予想を裏切ってくれたコンビ。以前はキャラ頼み感が強かった気がしましたが、今回はネタとうまくリンクしてた感じ。3回戦ではワイングラスを片手にショートコントを織り交ぜていて、中でも「中世ヨーロッパ漫才」という歴史上の出来事をネタにしたコントは良かったです。ちょいちょい関西弁になるところも面白いっすね。

あとは、予選云々は抜きにして、ちょっと気になったのが1回戦でも見たランプアップ。男女コンビで、男性の小沢さんが女性のまいちゃんに厳しいツッコミを入れられたり、時にはこぶしで殴られたり(!)もするのですが、そんな仕打ちにも「まいちゃん、まいちゃ〜ん、ごめんね、×××まいちゃ〜ん」と身をよじらせて謝っちゃう。「×××」のところにはいろんな言葉が入り、「デンジャラス」だの「リアス式」の「底辺×高さ÷まいちゃん」だのと もう何でもアリ(笑)。何だか小沢さんの一方的なまいちゃんへの思い全然実らず!という雰囲気のコンビで、かなり興味を惹かれました。

てなわけで、初日はつつがなく終了。しかし、42組を休憩なしで見るのは結構体力使いますね。明日は何てったって変ホ長調大阪で見られなかったし、かなり楽しみです。