あしたのために

このごろ、私が次長課長の河本さんを見るときって、笑わせているより、マジメに何かを語ってることのほうが多いような気がします。徹子の部屋もしかり、小学校で先生を務めた『本気顔(まじづら)』しかり。ここでもピックアップした、昨日の『トシガイ』もそんなマジメに語る部分もあり、そして何だかホロリとさせられる場面もありの良い番組でした。

『トシガイ』(日本テレビ

「年齢×1万円」を渡された有名人が、人生を豊かにする買い物をするという番組。実は1,2回しか見たことがなかったんですが、番組サイトのバックナンバーを見ると、「買い物」と言っても、実際に品物を買う人もいれば、習い事や旅行など何かを経験することにお金を使う人もいるようです。

今回の出演は次長課長の河本さん。32万円を受け取ったものの、物欲はゼロ。そんな河本さんが選んだ使い道は、吉本の同期で、現在は大阪で活動しているシャンプーハット野性爆弾を招いて「同窓会」をすることでした。5人が集まったのは、大阪で芸人さんがよく行く店として知られる居酒屋『たこしげ』。昔、どんなに飲み食いしても2000円支払えばよかった、時には5円で飲んだこともあった(笑)この店を貸し切って開かれた会は、おそらく笑いあり、そして涙もありの良い雰囲気だったのでしょう。

さらに、ここでは粋なサプライズも準備されていました。シャンプーハット野性爆弾には、「特番のアンケート」と称し、事前に「若手時代に欲しかったもので、お金がなく、泣く泣く購入をあきらめたもの」を書いてもらっていました。何と河本さんはトシガイのお金から、それぞれがかつてあきらめた品物を買っていたのです。将棋好きのてつじさんには将棋の駒、小出水さんにはサングラス、城野さんにはスーツ、そして川島さんには水槽ごと登場したアロアナ。受け取った4人も感激していたけど、贈った河本さんはもっとうれしそう。みんなが喜ぶ姿がたまらなかったみたいです。

そして、4人をさらに感激させたのは、「同期専用」と書かれた森伊蔵たこしげを訪れた13期生だけが飲めるお酒になりました。

この会の前には、同じくNSC13期生だった諸岡立身さん(今は作家さんになり、毎年恒例のライブ『圧力団体』でもおなじみ)と、極貧の大阪時代に住んでいたアパートやNSCの恩師のもとを訪問。その中でたくさんの人たちに支えられてきたことを、改めてかみしめ、そして同窓会へとつながっていったようです。

私も、この番組に出たらかなりの金額がもらえるぐらいの年になったけれど(苦笑)、やっぱり自分のためだけには使えないだろうなあ。このブログも含めて、すべてが「みなさんのおかげです」だもの。いつもお世話になっております。

同窓会の場面が短めだったのがちょっと残念だけど、これこそまさに「ほっこりする話」なのでしょう。しみじみと、良いなあ…と思ったのでした。

※関東ローカルの放送だったようですが、番組の様子が公式サイトでチラリと見られます(コチラ)。