無敵のネタ放出

お笑い芸人の誰も彼もがDVDを出すようになった昨今、私が一番DVD化を希望してやまないのは『めちゃ2イケてるッ!』笑わず嫌い王決定戦。無理とは分かっています。でも面白いんだもん。なぜ録画しなかったのだろうと後悔したのは1度や2度ではありません(涙)。しかし、そんなキモチを埋めてくれたのが今夜の『夏の笑わず嫌いスペシャル』でしたっ!万歳!

かつて同じフジテレビに、ある事柄を歴史になぞらえて紹介するカノッサの屈辱という深夜番組がありましたが、それを思い出させるかのような歴史絵巻の様相を呈した今日のスペシャル。これまで出演したほとんどすべての芸人さんたちを「若武者台頭のブーム」「ベテラン大名の逆襲」「お笑いと芸術の融合」「ディープ大阪の来航」などさまざまなカテゴリーに分けて紹介していました。出演者は公式サイトに譲るとして、個人的には笑い飯の「もしーん」とか、中川家の回覧板を持っていくおばちゃんとか、笑いのツボを刺激する珠玉のネタのワンシーンが見られて大満足でした。

笑わず嫌い王決定戦』の良さは、出演する芸人さんに偏りがないことでしょう。若手からベテランまで、時にはピンクの電話B−21スペシャなどテレビには出てるけどもうほとんどネタをやらなくなった人達も引っ張り出してしまうすばらしさ。そして、若手芸人さんでも既に名の知れた人達ではなく、知る人ぞ知る…という段階で出してくれることが多いので、ネタ番組と称して実はそうでもない番組を見るより、よっぽど満足感が高いような気がします。次長課長も、この番組で「しつもんずい」をやった時はまだあんまり知られていなかったんじゃないでしょうか?そして私の心をくすぐるのはベテランの師匠たちの芸も見られること。それもこれも子供の頃からお笑いに親しみ、小学生で落語全集を親にねだるという気持ちの悪い成長過程をたどったせい(苦笑)。お約束の海原はるか・かなた師匠の髪の毛吹きやら、横山ホットブラザーズのノコギリやら、そしてあした順子・ひろし師匠の年を取っても衰えない体を張った芸やら…シビれます。たぶん、名前を聞いても「は?」と思う人達も見たら100%トリコです。この間、大木こだまひびき師匠の漫才を生で見ましたが、話の展開はだいたい分かってるのに改めて面白い。若手でも知ってるネタなのに笑えるというのはあるんですが、それとはまた一味違うんです。やっぱり経験でしか身につけられない、何かがあるんだろうなあ…。

こういうちょっとずつネタが紹介される番組って、どうも消化不良になりがちですが、今回はそういうこともなく、ただただ爆笑の連続。おもしろうございました。ビデオのツメを折っておきます。そして、早く次の『笑わず嫌い王決定戦』を開催してくださいませ。