イチオシ芸人、大集合?

一口に若手芸人と言っても、レギュラー番組がある人もいればそうでない人もいるし、ゴールデンタイムによく見る人もいれば深夜枠でちょっとだけ出る人もいて、フツーにテレビを見ていても何となくランクづけがありそうな感じが伝わってくる。では「明日、1時間の収録で内容は3分程度のネタと一発芸と簡単なインタビュー。ギャラ1万円の仕事ですが、イチオシの芸人さんをお願いします」と事務所に発注した場合、呼ばれるのはどの辺の芸人さんなんだろう?そんな企画で出演者を集めたのが先日28日に放送された『給与明細』です。

『給与明細』という番組に簡単に触れておくと、夜の仕事から葬儀屋さんに至るまでいろいろな職業に焦点を当て、その人達の仕事内容やそれに対する考え方、そして給料明細にまで迫ってしまおうという番組。実際に仕事をしている人に話を聞くものもあれば、新聞・雑誌で求人募集をしている、給料は高額なんだけど内容のよく分からない仕事に潜入調査をするといったものもあり、視聴者は裏の世界を覗き見しているような感じになります。

さて、今回の「1万円イチオシ芸人」で声をかけた事務所は人力舎ワタナベエンターテイメント太田プロダクションの3つで、どこも売れっ子若手芸人を数多く抱える会社。しかし、依頼を受けた事務所の方々はギャラ1万円というところでかなり言葉に詰まります。ちなみに、この番組に出演する芸歴10年のやるせなす・中村さんは今は1万円では引き受けないそうですが、7,8年前ならネタが見せられてお金がもらえるなら1万円でもいいんじゃない?という感覚だったとか。あとは事務所の判断次第のようです。

というわけで集まったのは、人力舎がコンビ結成1年4か月のエレファントジョン。ボケでアンタッチャブル・山崎さんにしゃべり方がよく似た森枝さんは、出会い系サイトのサクラのアルバイトをしているそう。女の子のフリをしてメールを送って月7〜8万円を稼ぎ、芸人としての収入は月1万5000円ぐらい。ワタナベエンターテイメントはやるせなすが出演している絡みを考慮してか、3組の中では一番芸歴が長く、コンビ結成7年のザブングルが登場。話題の『資生堂 ウーノ』のCMにも出ていましたが、お笑いでの収入は月5〜6万円。今もアルバイトをしているそうです。そして、太田プロからはコンビ結成1年8か月、事務所とはまだ契約まで至っておらず、テレビに出るのも始めてののみくい処が出演。芸人としてギャラをもらってことはないんだそうです。同じ条件でも、事務所によっていろいろな人達が出てきますね。

それぞれネタと一発芸を披露しましたが、一番長く取り上げられたのはザブングル片桐はいり似の加藤さんが二の腕の筋肉を見せたり、ものすごい顔をしたりして、かなりアピールしていました。

以前の『なりあがり 実況ちゃんねる。』でもそれぞれのギャラが話題になっていましたが、ものまね四天王と言われた某タレントさんは一晩で2000万ぐらい稼いだそう。でもスタートは『給与明細』に出演した若手芸人みたいな感じだったハズ。こういう仕事で何より大事なのは“やめないこと”だというけど、この番組が「あの頃は若かった」みたいなコーナーで取り上げられるようになると良いよね。頑張れっ!