LIFE IS A SHOWTIME

なんだかんだと1週間のご無沙汰です。そんなわけで、いろいろ書こうと思っていたことがたまってるので、思いつき順に振り返っていきます。まずは『緊急結婚特番』から。

『緊急結婚特番』(フジテレビ)

放送前から話題になっていたらしいのだけど、スピードワゴンの小沢さんと小野真弓さんが結婚を決め、挙式をするまでを追いかけたドキュメンタリー…かと思いきや、実はフィクションでした、という番組。とは言え、放送中、小沢さんのところに真偽を確かめる電話がかなりかかってきた、というぐらい、真に迫った内容でした。

番組は結婚発表の記者会見から始まるのだけど、そこにいたるまでの1か月は楽しいことばかりではありません。挙式のことからその後の生活にいたるまで、決めなければならないことはあまりにも多く、説明を聞いただけで小沢さんは「めんどくさい」と音をあげそうになります。その後もいろんなことをきちんと進めたい小野さんに対し、小沢さんはその場その場で決めればいいというスタンス。そのため、お互いの意見や意識の違いがあらわになります。引出物を決めるときも思うようにリードしてくれない小沢さんに小野さんがイラ立ったり、結婚式や結婚後のお金のことを話し合ううちにお互いの価値観の違いに気づいたり。それぞれが、恋人ではなく夫婦として生活することや、夫婦のあり方を考えるうちに、お互いにマリッジブルーを経験し、小沢さんは相方で妻帯者の井戸田さんに、小野さんはお母さんに悩みを打ち明けます。そして、小野さんからは挙式が目前という時に、「もしかして結婚しない方がいい気がしない?」という言葉まで飛び出してしまうのです。

もちろん本当に結婚するわけじゃないし、あくまでも「番組」だから、それを意識した振る舞いも多少はあったのかもしれません。だけど、この「挙式」を担当したウェディングプランナーの方のブログによれば、実際に2人には結婚式の重要性や今後のスケジュールなどが説明され、さらに招待客リストの作成や引出物・BGM・席次表の決定といった、本来結婚するときにやるべき宿題が出されたのだそう。だから、いろいろなことを決めるときの2人の様子はあながち芝居ばかりではなかったんじゃないかなあと思います。

そうやって、いろんなことを乗り越えて晴れて迎えた結婚式。指輪の交換から2人は泣きっぱなしで、ウソだと分かっていてもちょっとお祝いしたくなれるぐらいのエンディングでした。

が…それに水をさしたのは最後の番組スタッフの言葉。「何でこんな茶番で泣いてるの?」って、そりゃないぜ、セニョール。美しく終わらせてほしいなんて言いませんが、せめてもっとマイルドな終わらせ方はなかったのかなあ。ウソの出来事に本気で涙してしまったあの場の雰囲気を笑いに変えるには、強いツッコミが必要だったのかもしれないけど、私には興ざめな言葉でした。どういう意図で作られたものであれ、続編が難しいであろう番組がたった一言で台無しになり、もったいなかった気がします。