Taste so good

今日は日がな一日、今まで録りだめっぱなしのビデオを見ておりました。そんな中から、まず『おふくろの味バラエティ DK〜ダイニングキッチン〜』について。

『おふくろの味バラエティ DK〜ダイニングキッチン〜』(フジテレビ)

この間は芸人さんが料理を作る番組について書いたけど、『ダイニングキッチン』は一般のお母さんが腕を振るう番組。内容は、高級食材で料理を作るのと各家庭のオリジナルのカレーライスで味を競うパートの2部構成でした。

最初の高級食材を使うほうは、ある日、一般家庭にフォアグラや伊勢海老が届き、それを何とかして食べられるようにしなければなりません。まずフォアグラが届いたのは、大阪のご家庭。ゆでてみたり、関西らしくたこ焼きに入れたりと、ある意味贅沢な使い方をしますが、どうもおいしくない。そんなおうちを突然訪問したのが「フレンチの鉄人」こと坂井宏行シェフでした。

坂井シェフは、その家の冷蔵庫にあるもので見事なフランス料理を作ります。メニューはコロッケの中心にフォアグラを入れた「フォアグラのクロケット、ステーキソースや味噌、テンメンジャンなどで作った特製ソースを敷いた「フォアグラのソテー アスパラガスを添えて」、そしてキノコを入れた「フォアグラのワンタンスープ 春の香り」の3品。やっとフォアグラらしい料理ができ、家族全員大満足。奥さんからは義理のお母さんに「いつも嫁のマズいご飯ばっかり食べさせられてたけど、よかったな〜」という自虐的なコメントも出るほどでした。

伊勢海老が届いたおうちは住職さんの一家。こちらも職業理念に反するんじゃないかというぐらいの殺生(笑)をした挙句、残念な結果に終わりましたが、「和の鉄人」こと中村孝明さんがヘルプ。おかきを衣にした「伊勢海老おかき揚げチーズ味噌ソース」「伊勢海老の豆乳茶碗蒸し」、そして海老味噌も使った「伊勢海老とひじきの炊き込みご飯」とおいしい伊勢海老料理を堪能していました。

続くオリジナルカレーのコーナーは、品川庄司和希沙也さんがその家庭独特のカレーを作ってくれる一般のお母さんを探し、自宅で調理してもらって味を競い合うというもの。ちなみに、3人がカレー上手のお母さんを探した場所は江戸川区西周辺。カレーの本場、インドの人々も多く住む地域です。

それぞれがお願いしたお母さんたちは、本当に独特のレシピを持つ人ばかりで、まさに三者三様。品川さんチームは野菜や肉の他にバナナやパイナップルを入れるんだけど、具材で甘みが出る分、カレー粉は辛口をチョイス。肉を炒めるところで、みじん切りにしたカレー粉も入れて下味をつけるという細かいワザもありました。庄司さんはインド人一家にも遭遇したものの、言葉が通じず、結局頼んだのは2人の子どもを持つ20代のお母さん。お姑さん直伝の、3種類のカレー粉とマヨネーズ、ケチャップ、ソースを混ぜ合わせた特製カレーでした。しかもこのカレー、野菜は煮込まず、カボチャやパプリカなどをさっとあぶって後でのせます。ん〜、すごい。こんなの考え付きません。最後の和希さんが連れてきたのは、お母さんというよりおばあちゃんという世代の方。御年80歳でしたが、母親から教わったという、しいたけやだしの素の入った和風カレーを作ってくれました。

これをパンチ佐藤さんと料理研究家の川端智子さんが食べ比べたのですが、1位に選ばれたのは最後の和風カレー。にんにくも入ったそのカレーは、他の2人と違って奇抜さのようなものはないけれど、番組の『おふくろの味』というタイトルに一番ふさわしかったような気がします。

しかし、たかがカレーが家庭によってこんなに違うとはねぇ…。うがった見方をすれば、作ってくれたお母さんたちは本当にその場で選ばれたの?という気もしなくもありませんが、それでも、これほどいろんな作り方があるのは事実。大概、ルーの箱の裏側に書いてあるとおりかと思ってました、と言う私はダメ女なんだろーか(苦笑)?ちなみに、そんなダメ女は、最近カレーと言えば和風カレーが好み。この番組のものとは違って、和風カレー用のルーを使います。本来はあんまり具を入れないみたいなんだけど、普通のカレーと同じものを小さめに切って入れています。和風じゃないときは、ジャガイモやにんじんを大きめに切り、面取りをして、ちょっと崩れるぐらいまで煮込むのが好き。あのホロホロ感がね〜、たまらないのよ。じゅるる。

料理をテーマにしたバラエティー番組って本当にいろいろあるようで、なかなか独自性を打ち出すのが難しそうですが、この番組は、個人的には思いのほか面白かったです。高級料理とフツーの料理という組み合わせがよかったのかな。この番組を放送した『ニューカマーズ』の枠って、芸人さんを使ったお笑い系のものが多いけど、こういうほっこりする感じの番組もいいですね。

そんなわけで、本日のメニューは和風カレーです(マジ)。うっふっふ。