What's going on?

笑いの金メダル』(テレビ朝日)が6月で打ち切りになるそうです。Yahoo!ニュースでも取り上げられていて、さらに記事の下には「人気低迷を理由にテレビ朝日系のバラエティー番組『笑いの金メダル』が6月で打ち切りに。お笑いブームはいつまで続くと思う?」というアンケートまで出ていました。「『笑金』の終わり=お笑いブームの終わり」という答えを引き出したいように見えるのは、私の根性がひねくれているからでしょうか(苦笑)。

確かにフツーにテレビを見ていたら、芸人さんたちと言えば、必要以上に大騒ぎしているとか、決まりきったモノマネやギャグを何度も繰り返し、最後は飽きられて記憶のかなたへ…という風に映るのかもしれません。一応、お笑い好きの端くれとして言わせてもらえば、こういう反応はとても残念です。

以前ここで感想を書いた『パグマガ』の座談会では、番組を作る人たちが芸人さんを見てないことや見る目のなさを批判する意見も出ていました。ただの視聴者の私でさえ、「一体どうしたいんだろう?」と思うことは多々あります。私にとっては『笑金』もそんな番組の1つでした。バトル形式のネタ番組から、バラエティ+ネタを少々という形に変わり、今では完全なバラエティ番組。ネタの時間が大幅に減ったときには、その大胆なカット具合に唖然とさせられました(苦笑)。一般人には分からない、いろいろな理由で紆余曲折を経ることになったのかもしれません。でも、あれではタイトルが同じだけで、中身はまったく別物です。視聴者は何を期待すればいいの?何を見せてくれるの?芸人さんをどうしたいの?

2週間ぐらい前の『やりすぎコージー』(テレビ東京)では「劇場番長」という企画をやっていました。「劇場番長」とは、知名度や人気はテレビに出ている芸人さんに負けてしまうけど、劇場では必ずお客さんを爆笑させる芸人さんのこと。この日はショウショウ、はりけ〜んず、COW COWの3組が出演し、劇場でのお客さんの反応を見たり、実際にスタジオで漫才をやってもらったりしました。毎月、あちこち見に行ってる私にとっては感激もの。だって、「お笑い」はテレビが全てじゃないんだもん。画面の端のほうで大騒ぎしてるだけが芸人さんじゃないんだもん。『やりすぎ』だから出来たことかもしれませんが、どこかで「お笑い」に対する周りの反応に苛立ちや違和感を感じていた人には、爽快感さえ抱く企画だった気がします。

もしかしたら、お笑いブームはとっくに終わっているのかもしれません。でも、ブームというのは短期間のうちに盛り上がってあっという間に消えてしまうもの。今のこの状態はブームと言うには長すぎます。形はどうあれ、ある程度世の中に定着したのか、長いお笑いバブル時代なのか、それはもう少し様子を見ないと分かりません。でも、まだしばらくは、いろんな番組に芸人さん出演枠が残っているようです。

とりあえず、テレビの人たちには勝てば官軍的な見方じゃなく、もっと独自の目線で新しい人たちを発掘したり(だからと言って、テレビ受けするように路線を変えるのは違うと思うけど)、視聴者を驚かせるような番組を作ったりしてほしいと思います。深夜枠やCS番組で保守的なスタイルはちょっともったいないっすよ。

■『たよりがないのは いいたより』では、6月に第2回オフ会的お楽しみ会『おしゃべり いいたより』そして7月には『落語会』を開催することになりました。ナイーブな考えだと苦笑いの人も、『どエンゼル』を見てみたい人も是非どうぞ。『おしゃべり〜』の詳細はコチラ、落語会についてはコチラをどうぞ!